Monthly Archives: 9月 2017

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北海道・豊頃町は帯広の南東に位置する小さな町です。

集合日に役場に着いて、その夜には、歓迎会がありました。
ジンギスカンを食べたのは、その日が初めてでした。

私のお世話になる、酪農家は、牧草地をいくつも持っておられて、その牧草を刈取り、乾燥させて、サイロに収納することです。
また、私がお世話になる農家には、同じ大学の同級生もお世話になっていました。
1ヶ月寝食を共にすることになります。

家の周りには、見渡す限り牧草地が広がっています。
隣近所がない、、、いや実際はあるんですが、遙か遠くにしか、見えない。
とにかく、広い草原と高く広い空に圧倒されながらの作業です。

親父さんが、牧草刈りのトラクターで草を刈ります。刈った後は、しばらくそのままにして、乾燥させます。
数日間天日干しして乾燥した牧草を、今度は、我々が4トントラックに積み込んでいきます。トラックに積んだ牧草はその後、大きなサイロに収納されます。貴重な冬場の牛や馬達の食料になります。
そんな行程なので、最大の敵は雨です。雨が降ると、刈り取ることもできない、ましてや乾燥した牧草も湿って収納できない。とにかく、雨が降らないことを祈るのみです。
毎日、NHKの天気予報を見ることは、農家にとっては日課になってます。

とは言え、キツイ毎日の作業です、我々アルバイトにとっては、雨の日は休みです。
時折、天気予報で雨マークがあると、心のなかで少しホッとした覚えがあります。
雨で作業ができない日は、農家の親父さん、叔母さんが北海道のいろんな所に連れて行ってくれます。
襟裳岬、阿寒湖、摩周湖、網走、など本当に見所満載の北海道を満喫させていただきました。

しかし、雨が降りすぎるのも困ったことで、その分晴れの日は、夜明け前に起きて、陽が落ちるまでたっぷり働きます。休みの作業分を取り戻さないといけません。
結構、これがキツイ。若さだけで、乗り越えられたような気がします。

本当に、体力がいる仕事ですし、若者不足は深刻な問題です。その頃から、どれだけ改善されたかどうか、わかりませんが、農業の労働力不足は深刻なことと思います。

はっきり言って、楽な作業では決してありません。農家と牧草地の往復です。食事以外は風呂入って、寝るのみの生活。
さすがに、疲れている中で、同じ部屋の同級生とも、話はしなくなります。プライベートがないことがますます、疲労度を増す原因とも言えます。今から考えると、ストレスというものでしょう。

そんな1ヶ月も、振り返るとアット言う間に過ぎ去りました。
夏であっても、朝はしばれます、ストーブを焚くことは当たり前のようです。霧が大地を覆います。今ほど天候不順ではないですが、農家にとっては天気との闘いです。1年の食い扶持を春から夏にかけて稼いでいると言っても過言ではない。

私は、19歳の夏にこの経験ができたことは、本当によかったと思います。自分で体験しなければ、何も感じなかったと思います。

とにかく、大学時代は、チャレンジの時期だった気がします。

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学生相談所で紹介された夏季の北海道の農家での住み込みバイト。

単に好奇心で行くほど簡単じゃないことは一応理解していました。
農家での住み込みバイトとはいえ、その作業内容は全く別物です。

大きく分けて
「酪農地区」では主に、食用牛の世話、牛舎の掃除、牧草刈り、サイロ積み、食事やり、ときには乳搾りをおこないます。
「えりも地区」では主に、昆布漁で取れた、昆布の運搬、乾燥、切断などです。

私がお世話になった農家での作業は、「牧草地の牧草刈り」が主な仕事です。牧草を刈り取り、トラックに積み込んで、それをサイロに保管するまでが、一連の作業です。

7月10日から、8月13日までの約1ケ月間の住み込み作業です。
場所は北海道の道央と呼ばれる帯広の近くの「豊頃町」という町です。
3食付き、アルバイト代は、@4、000縲怐翌T,000くらいだったと思います。34年も前のことなので、そこは定かではありません。
それぞれの作業農家の皆さんと、家族同様に暮らしながらの生活です。

作業日前日に現地の役場に集合です。行き帰りの交通費は支給されます。
農家での作業のことは全く行ってみないとわかりません、それよりも夢にまで見た北海道に行けることでテンションがあがりまくっていたのを覚えています。

折角の北海道行きです。
私は、中学時代から、国鉄(現JR)の鉄っちゃんでしたので、時刻表読みは得意でしたので、にらめっこしながら、行程表を考えました。今のように、出発地と行先地をスマホに入れたら行程表が出てくるわけでもありません。
まずは、大阪駅から東京駅へ出ます。銀河という急行寝台列車です。朝に着いて、高校時代の同級生に会いに行きました。途中下車扱いで行けた気がします。
上野公園など東京見物をしながら、旧交を温めました。その夜、上野駅から青森駅まで、寝台列車のゆうづるに乗車。そして青森駅で青函連絡船に乗り換えです。その頃はまだ青函トンネルが完成していません、その5年後1988年にそれは開通しましたが。
船から見た北の大地は感慨深いものがありました。函館では、世界でも屈指の函館の夜景を見るべくその日は函館泊です。
次の日は、いよいよ現地に向かうべく札幌経由で帯広方面へ。その前に是非とも行っておきたい場所がありました。松山千春さんの実家です、足寄町。
中学3年の時に、彼の歌に出会いその後は彼の歌と共にあると言ってもいいくらいの影響を受けました。是非とも、足寄町に行きたいと、、、、まだその頃は地方線も廃線になっていません、愛国駅から幸福駅へ、の切符が流行していた頃です。
憧れの千春さんの自宅はもはや観光地化されています。観光バスが家の前の駐車場に止まります。修学旅行生や観光客がてんこ盛りです。私は、足寄駅からその町を散策しながら、千春のふるさとを満喫いたしました。

そして、その後、アルバイト先の豊頃町に向かいます。
全国各地からアルバイトをする学生くんが集まっていました。歓迎会では、初めてジンギスカンを食べさせていただき、皆それぞれのお世話になる農家に引き取られて行きました。1ヶ月の長丁場のアルバイトの始まりです。

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先週・今週末と実家の自分部屋の整理整頓をしています、随分ほったらかしだったので、断捨離断行とばかり、服や書籍、VTR、カセットテープなど、よくもまぁ大事に置いてあると、自分でも関心するばかりで、なかなかモノが片付かないけれども、やはりそんな思い出の品々を目にすると、往時のことが蘇ってきます。 大学は、一浪して関西大学に入学、当時は、教師を目指していましたので、教員免許を取得することが、大学進学の最大の目的。 あとは、普通運転免許の取得と、北海道に行くこと。 この3つのことを、やり遂げられたらあとは、4年間にどれだけ自分が成長できることができるか、大学時代だからこそ、できることをする、と決めていました。 「チャレンジせずして後悔するより、チャレンジして失敗するほうが、まし」とばかりに、大学時代は色んなことに手を出した気がします。 そういう思いになったのは、中学時代、最後の野球部公式戦に原因があります。 セカンドでレギュラーだった私は、体が小さく、馬力もなかったので、とにかく粘って塁に出ようとばかり考えていた気がします。この試合の前日も、最終回四球を選んで、サヨナラ勝ちしたくらいです。不思議なもので、この日も同様に、最後のバッターが私でした。違うのは、四球を選んでもサヨナラ勝ちにはならないシチュエーションです。結果は、見逃し三振でゲームセットです。空振り三振とは雲泥の差です。振らなければ、何も始まらない。のに、見逃し三振です。 それ以来、とにかく「チャレンジしないことは、チャレンジすること以上の恐怖」になりました。 そんな思いを何時もひきづっていたのかどうかは、わかりませんが、とにかく、「やってみなくちゃわからない」は自分自身の基本的なスタンスになりました。今もなおそこは変わっていません。無謀なチャレンジは歳と共にわかってきていますので、そこは冷静な判断とともにチャンジャーでいたいと思いますが・・・  大学に入って、講義以外で必死になったのが、アルバイトです。運転免許を取るにしても、軍資金が必要です。当時は、全国各所に「学生相談所」というものがありました。学生のハローワークみたいなものでしょうか・・・ 大阪は扇町公園の西側にありました。そこへ行くと、実に様々なアルバイト求人広告が貼り出されています。アルバイト内容、アルバイト先、時給など。求人先も学生相談所経由で安心ということもあり、学生にとっても、同様だった気がします。また、タウンワークのようなアルバイト情報誌もなかった時代です。 私も講義を受けるよりも日々学生相談所でアルバイト探しです。 1日だけのものや2縲鰀3日のもの、中期・長期、実に様々なアルバイトがはり出されています。 バブル経済の夜明け前でしょうか・・・それなりに、世間は人材不足だったような気がします。 そんな学生相談所で見つけたのが、北の北海道でのアルバイトです。 夏休み期間中、約一ヶ月の住み込みバイト。 私は、大学在学中の目的の一つ、北海道行きを、住み込みアルバイトという形で実現することになりました。 http://www.news-inc.com